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年末のご挨拶
年の瀬に寄せて
本年も残すところわずかとなりました。
予防できる事故からこども達を守りたい。今年もこの想いを胸にSafe Kids Japanは走り続けてきました。この1年を振り返ると、ベランダからの転落、食品による窒息、川での溺水など、これまでと変わらず同じ事故が同じように起こっています。個人的には、2025年6月24日、消費者庁の安全調査委員会から、子どもが住宅の窓やベランダから転落する事故の再発防止策をまとめた報告書が出されたことが大きな出来事の1つでした。私は、2023年から専門委員としてこの委員会に携わってきました。この委員会では多くの専門家が知恵を出し合い、数年に渡ってどうしたらこどもを守れるのかを話し合ってきました。しかし、報告書がでた2週間後、沖縄で4歳の男の子がベランダから転落し亡くなりました。なぜ守ることができなかったのか。何が本当に「変えられるもの」・「変える必要があるもの」だったのか。私たちは問い続ける必要があります。
うれしいこともありました。東京都こどもセーフティプロジェクトやこども家庭庁のChild Death Review(予防のためのこどもの死亡検証)啓発事業を通じて、今年度も、こどもの事故予防を推進することができました。また、今年は、SKJ内に地域安全共創委員会を立ち上げ、神奈川県厚木市と連携して地域レベルで傷害予防活動がはじまりました。1つの事故をきっかけに、食品による窒息を予防するための企業との共同プロジェクトも立ち上がりました。事故予防を保護者や保育士だけの責任にしない分担型行動変容アプローチを実践するためのSafe Kidsマイスター講座を開始し、神奈川県厚木市、東京都小金井市、京都府長岡京などに124名のマイスター1期生が誕生しました。2025年に新しくSKJの会員になってくださった方、賛助会員になってくださった企業もあり、少しずつではありますが確実にSafe Kids Japanの輪は広がってきています。今年一年、多くのご縁をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。
来年も引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
Safe Kids Japan理事長
大野 美喜子