Safe Kids Japanは、子ども達のライフジャケット着用を拡大することで、水の事故の多くを予防することができると考え、「ライフジャケット着用義務化プロジェクト」を立ち上げることにしました。子どもの身体のサイズに合ったライフジャケットを正しく着用することにより、水の事故の発生数を大幅に減らすことができるのではないかと考えています。

 

　2020年1月には、参議院議員で厚生労働大臣政務官の自見 はなこ議員をお訪ねし、その場で関係省庁の皆さん方と意見交換をしました。ライフジャケットの着用義務化に向けては数々の課題がありますが、義務化に向けた動きの中でさまざまな取り組みが行われ、その結果、多くの子ども達を水の事故から守り、安全な環境の中で水に関わる活動の楽しさを知ってもらえるようになるのではないかと期待しています。

 

　詳細については、下記の「趣意書」をお読みください。 また、このプロジェクトに賛同・協力をいただける場合は、こちらからお申し込みをお願いいたします。  

 

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「ライフジャケット着用義務化プロジェクト」設立趣旨書

 

 

趣 　旨 

　海や川などの自然水域をはじめ、学校プールやレジャープールなどの施設に恵まれた日本では、幼少時から水に親しむ機会が豊富であり、それらの体験は、子ども達の心身の発達に良好な影響を与えています。

 

　しかし、毎夏の報道に見られるように、海や川、池、用水路、プールなどで起きる「溺れ」により、重大な傷害を負う子どもや死亡する子どもは後を絶ちません。それらの事故の中には予防可能な事故も多く、適切な備えがあれば傷害の程度を軽減することができたのではないかと思われるケースも見られます。

 

　遊泳時の「溺れ」を予防するために最も有効であると考えられるのは、

• 浮力や耐久性が十分である
• 幼児であっても容易に水中で立位を保ち、呼吸を確保することができる
• 視認性が高い
• 身体が抜け落ちたり、抜け出したりしない
• 水中で自由に身体を動かすことができる

といった機能を備え、かつ身体のサイズに合ったライフジャケットを正しく着用することです。現在、日本では小型船舶乗船時については国の安全基準に適合したライフジャケットの着用が義務付けられており、整備・着用が進んでいますが、遊泳時については業界等が定めた基準はあるものの着用義務はありません。海岸や施設によってはライフジャケットの貸出制度が整備されつつあり、着用率は少しずつ上昇していると思われますが、多くの子ども達は、今なおきわめて無防備な状態で水遊びをしている状態です。

 

　一方、欧米やアジアの一部では、遊泳時のライフジャケット着用義務付けや、ライフジャケット着用に関するガイドラインを設けています。ライフジャケットについても、遊泳時に特化した安全基準を国や自治体が定めている、というケースも見られます。日本でも、子ども、特に12歳以下の幼児や児童に対して、国の認定を受け、かつ国際基準を満たす遊泳用ライフジャケットの着用を義務付けることにより、子どもの水の事故の発生数と傷害の程度軽減を目指すため、「ライフジャケット着用義務化プロジェクト」を設立することにいたしました。

 

具体的には、

 

１．海水浴場を管理・運営する組合や、レジャープールなどにライフジャケットの設置を義務付け、それらが管理するエリアにおいて、12歳以下の子どもに対し、ライフジャケットの着用を義務付ける

 

２．来場者数に見合った数および種類のライフジャケットを備えている施設に対し、当該施設が子どもの遊泳に適した安全性の高い施設であることを示すマークを提供する

 

３．保育・教育施設が、園外・校外学習等で遊泳や水遊びを実施する場合は、園児・児童にライフジャケットを着用させることを義務付ける（ただし、水泳・遠泳指導など、泳力向上を目的とするケースを除く）

 

といったことを目指してまいります。使用頻度の低いライフジャケットを個人で購入・所有することを求めるのではなく、実際に遊泳や水遊びが行われるエリアを管理する施設や、そのような体験学習を実施する施設・機関がライフジャケットを保有・管理することにより、水に関わる活動を行う子ども達の安全を確保することが目的です。

 

　

実施主体

　特定非営利活動法人　Safe Kids Japan　  理事長　 山中 龍宏

 

事務局

　特定非営利活動法人　Safe Kids Japan（担当：太田）

　東京都世田谷区大蔵2-10-1 国立成育医療研究センター　社会医学研究部内

　電 話　080-1096-1809　 メール  info@safekidsjapan.org