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プロジェクト

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1月13日「サッカーゴール等固定チェックの日」

 サッカーやフットサル、ハンドボール等の競技で使用するゴールの転倒によって児童・生徒が亡くなる事故や、重大な傷害を負う事故は、毎年のように発生しています。

 私たちNPO法人Safe Kids Japanでは、このような事故の再発を防ぐことを目的として、「サッカーゴール等固定チェックの日」を制定いたしました。

 

1 趣 旨

 サッカーやフットサル、ハンドボール等の競技で使用するゴールの転倒による重大事故を予防するため、毎年1月13日を「サッカーゴール等固定チェックの日」と定め、全国の学校や公園、スポーツ施設等において、ゴールが固定されているかチェックしていただくよう、広報します。

 1月13日と定める理由は、2017年福岡県大川市内の小学校において、また2004年1月13日に静岡県静岡市内の中学校において、ゴール転倒により児童・生徒が亡くなられたことによります。

 

2 経 緯

 2017年1月、一般社団法人日本スポーツ法支援・研究センターとNPO法人Safe Kids Japanは、学校における体育・スポーツ関連の事故を予防するためのプロジェクトを立ち上げました。同年8月には早稲田大学におきまして、「これで防げる 学校体育・スポーツ事故」と題する公開シンポジウムを開催、このシンポジウムのテーマのひとつが「サッカーゴール等の転倒予防」でした。シンポジウムでは、ゴール等の転倒を防ぐための具体的な方策として、主に「おもり」や「杭」といった製品による固定を提唱しましたが、多くの学校ではグラウンドをさまざまな用途で利用しているため、実施には困難な部分もあることがわかりました。

 そこで、製品による固定を推奨しつつ、サッカーゴール等の転倒の危険性を先生方や指導者の方々はじめ、保護者の方々、児童・生徒のみなさんにも知っていただき、自ら安全点検を行う習慣をつけていただきたいと考え、「サッカーゴール等固定チェックの日」を定めることといたしました。

 

3 ゴール等の転倒を予防するために

提言1:ぶら下がらない、懸垂しない
ゴールを倒すこと自体がきわめて危険な作業です。転倒時は、1.8トン(アルミ製)~3トン(鉄製)程度の力が発生する危険があります。これは頭蓋骨骨折するレベル(350~500kgf)を大きく上回る力で、実際に亡くなった方も多数おられます。運搬も、労働安全の観点からは一人当たり15kg未満が目安です。
提言2:杭に固定する(次善策:100kg以上の重りで固定する)
人は跳びつきたくなる・揺らしたくなる欲求があるので、一人が跳びついても(40kgf発生)転倒しにくいようにします。突風(瞬間最大風速 30m/sで、平均風速だと15~20m/s)では100kgfの力がかかります。ゴールの奥行が60cm程度と危険なゴールも存在しています。簡単に固定できる製品(重りや杭)が開発・販売されていますので、こういった製品を利用する必要があります。
提言3:安全な簡易・軽量ゴールの開発・安全基準づくり
現在使用されているゴールは必要以上に強固ではないでしょうか。軽量で簡易な練習用ゴールの活用が望まれます。練習用としては軽い素材で十分ですし、形状の工夫(奥行をゴール高さよりも長くするなど)によっても、転倒しにくい効果を出すことができます。ちなみに、傷害リスクが低いゴール重量は、海外文献では18kg以下とされています。

 

参照:日本スポーツ振興センター「ゴール等の転倒による事故防止対策について

 

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